こんにちは、小布施町長の大宮透です。
当町は、県庁所在地である長野市に隣接し、19.12㎢という県下最小の面積に、約1万1千人の人口を有する小さな町です。
扇状地の地形を生かし、古くから農業が盛んで、古くは室町時代から生産の記録が残る小布施栗やその加工品は、現在でも町を象徴する特産品となっています。近年はぶどう、りんご、桃などの果樹栽培もさかんであり、年間を通じて様々な農産物を楽しむことができます。
また、江戸時代には、街道や千曲川舟運が交わる立地条件を生かして、「六斎市」と呼ばれる定期市が立ちました。江戸後期には、六斎市がこの地域で最大のマーケットに成長したことで、町内には多くの豪農・豪商が誕生し、晩年の葛飾北斎がこの地を訪れて作品を残すなど、多様な人やモノ、情報交流の拠点となっていたようです。
こういった歴史性を生かしたまちづくりを進めるために、1976年には町内に残る葛飾北斎の作品の研究や所蔵を目的とした「北斎館」が建設されるとともに、1980年代には、民間事業者が中心となり町並み修景事業が進められました。小布施方式ともいわれる官民協働のまちづくりは、全国的な注目を集め、現在でも、年間100万人ともいわれる来訪者にお越しいただく町となっています。
令和6年度、当町は町制施行から70年の節目の年を迎えました。そんな節目の年に、私は町民の皆様からの御付託を受け、令和7年1月22日より、小布施町長としての重責を担わせていただくこととなりました。
私は、町政を進めるうえで、「信頼」「挑戦」「共創」の3つの言葉を基本的な指針として大切にしていきたいと考えています。
町民の皆さんと常日頃から交流し、困りごとに寄り添い、その解決策を模索し続ける姿勢を大切にすることで、信頼され、身近に感じていただける町政を実現すること。また、常に未来に投資し、新たなチャレンジを続けることで、町民の皆さんが将来に希望と誇りをもてる町政を実現すること。さらには、町がもつ様々な情報を可能な限り共有し、町民や町内事業者の皆さんはもちろん、町外にお住まいの小布施ファンの皆さんとともに、オール小布施で取り組む町政を実現すること。何よりも、こういった町政運営を進めることで、明るい町政、身近な町政を実現すること。それが、私が実現したい町政の姿です。
コロナ禍から日常を取り戻し、日本が、世界が大きく変化している今。変化の激しい時代にあっても、小布施町は、これからもさらにその魅力を広げ、地域の力を生かせる可能性がある町だと確信しています。
町民の皆さんのお気持ちに寄り添い、貪欲に挑戦し続け、町民の皆さんと共に創る町政の実現に向け、一歩ずつ、取り組んでまいります。ぜひ、小布施のこれからのまちづくりに、多くの町民の皆さん、町外にお住まいの小布施ファンの皆さんにご参画いただけましたら幸いです。
令和7年4月1日 小布施町長 大宮透